★★★バンコク、チェンマイその日暮らし(2003年夏:10日間)★★★
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◆タイ・バンコクへ

 これは観光名所を巡る旅日記ではありません。ただ気の向くままにバンコク、チェンマイと居を移し、ダラダラ過ごした、その日その日の行動記録です。

7月17日(木):初日
 中華航空 CI-107 9:40発、Yahooの路線時刻検索通り、JR吉祥寺発→→2時間前・成田空港第2ターミナルに到着。このインターネット路線時刻検索は超便利デス。HIS発行の航空券引換証をもって指定カウンターへ。座席は団体様用・後方の56H。

 ここ数年で、空港使用料は発券時払いなので、空港で払わなくて良くなったのと、出入国カードの記入が無くなったのはありがたい。書類が増えれば事務量が増える。ムダはなくした方がいいに決まってる。なぬ、それが雇用チャンスを減らしてる。別なところにその人材が活用されればイイノダ。構造改革。

 2週間前まで、航空券は確保したけど出発まで何となく不安な気分だった。

 2ヶ月程前から市報で公募があったタイ語教室に通った。これで直ぐに話せるわけないけど、口に出す勇気は貰えました。アーチャン(先生)、ありがとう。入出国、台北経由乗り換え、宿の交渉、列車(チェンマイ行き)の予約などなど、心配のタネいろいろ。しかーし、2,3日前になったらなぜかすーっと気分が楽になってきた。どうしてだろ。

 機内は寒い、毛布を借りる。乗客はほとんどタイ行きらしく、地球の歩き方(バンコク編)を広げている。となりの窓側の席は若い女性2人連れ。ホテルと朝食付きで\29,800のバンコク5日間だそうだ。私の場合、航空券のみ\42,840。悔しいけどまっいいか。

 台北で乗り継ぎ、皆の後を必死で付いていく。昔々に姉と母親とシンガポールに行った時、途中でトイレに寄って先頭集団にはぐれ、出口はどこ???状態になり当惑したトラウマが頭を駆けめぐる。乗り換え搭乗ロビーA3は結構遠かった。周りは日本人ばっか。

 午後4時、飛行機はバンコク・ドンムアン空港に到着。\20,000=6,884B(バーツ)を両替して準備OK。といういうことで100B=約\300相当と換算できる。

 バンコク市内へバスで直行!では面白くない。時間が不正確ゆえ、みな敬遠するという鉄道で市内に入ってみよう。地図上では空港から駅への通路は高速道路を横断している。外に出てもそんな横断橋が見えないぞ。行って戻って、探し当てる。そう、高速道路の”下”に横断橋があるのだ。

 
 誰でも、いつでも、どこからでも、自由に入れるドンムアン駅ホーム

 切符売り場に出発時刻と料金が出ているが肝心の駅員がいない。そばにいた若者に聞くと時刻を指して「なんたらかんたら、、、」。わかんねー。無賃乗車はウン倍とられると聞いているので困ったぞ。しかし、この直射日光はつらい。鉄路をまたいで向かい側の日陰で待つことにする。出発時刻近くになって駅員が現れる。そうか、出発時刻にならないと仕事をしない省エネ勤務らしい。例のチケット売り場に人垣が出来た。5Bで切符購入してばっちしOK。

 列車内はほぼ満席。上で回っているけど風の来ない扇風機。しかし、確実にファランポーン駅に向かっているのだ。時々停車しながら、30分ぐらいかなあ。たっぷりの列車旅は、私に少し自信を付けてくれた。


乗れたぞ、着いたぞ、ファランポーン駅


 ファランポーン駅着。改札出るのは自由、検札はなし。出口のinfoでカオサン??「53番バス、駅の外へ出て左」なるお答え。これで楽勝かな?と思いきや、バス停標識など見当たらず、あっちうろうろ、こっちうろうろ。無信号の道路横断はタイミングがむずい。

 再びinfo、再び同じ答え「出て左53番バス」。どうすべえか頭まっしろの当惑初心者モード。仕方ないので、その辺にたむろしていたトクトクのお兄さんに「bus,53!!!」。とあるお兄ちゃん1名が親切にこっちにこいという。ノコノコ付いてくとお向かいの旅行社に案内される典型的結末。「カオサン、危険!!、ココ安全ヤスイ、、」丁重にお断りし、とにかく53番バスおせえてチョ。結局お兄ちゃんのたむろしていたあたりがバス停らしい。しばらくして現れた53番バスに飛び乗って、ホッ!!

 バスは中華街まで順調に進む。時間的にカオサンはここら辺りか。車掌に向かってカオサン?「ちゃうよ、sit down、sit down」たしか寺院のあたり、カオサン?「ちゃうよ、sit down」こんな私を見かねてお隣の若い女性がカオサン?ここでおりろ、案内してあげるという雰囲気。ノコノコ付いて降りる。車掌もここでOKの雰囲気。

 この通りの向こうにGH(ゲストハウス)があるよといって彼女は横のお店に入っていった。最初に訪問した薄暗い100BのNo62 Roof Garden GHは上出来だ。共同シャワー、共同トイレ、問題なし。鍵も外鍵がかけられるし、何といっても雨露はしのげる。野宿にくらべたら天国気分さ。しかしここがカオサンのどの辺りかは全く判らない。

 外に出てぐるっとその辺をまわりS&E(セブンイレブン)を見つけて必需品の水とビールを購入。今までの緊張感とこの暑さ、宿まで待ちきれなくて歩きながら飲むビールはねぐらの決まった安心感も手伝って最高の味でした。西洋人BP(バックパッカー)がうろうろ、あるいはたむろしている前を素通りし、宿に帰って沈する。夕飯代わりに機内食のパン2個を食す。

 3階3C小さくてベッドが固い。荷物載せ台あり。洗濯ものを干すフックもある。シャワー室も広いので衣類を置く場所も確保できる。一夜の宿としてはすべてマル。


7月18日(金):2日目
  起床7時、宿を出てS&Eで買った健康飲料ヨーグルトを飲んで、さて行動開始。地図を参照しながら、現在地確認作業だ。おお、ここが超有名なカオサン通りか。適当に歩き回って、角にある屋台の鶏ご飯がおいしそう。指さしオーダー。まあまあの味。

 さて次の宿探し。今回は、出来るだけいろんな宿に泊まってみたい。マイナーな方が好きなのでさらに奥を目指す。こぎれいな宿がある。受付のお兄さんの感じも良くShidhi GH120B、ここに2泊と決めた。

 

  
   
明るいShidhi GH、しかしベッドのみフックもなければタオルバーもなし、荷物は床置き!

 部屋は以前よりきれいだが、難点は引っかけ金具が全くなし、物置台もないので荷物は床に直接置くシステム。木張りの床だからきれいよ、ここに置きなさいということらしい。床は一応ぴかぴかテカっているのできれいに見える。ひもをかけるフックも出っ張りもない、こまったね。洗濯物拒否型部屋。ベッドは昨日の宿のより柔らかい。

 宿も決まった。ナイフが欲しい。文房具屋さんで「ナイフ!」っていっても通じなかった。慌ててタイ語辞典を見て、ミートと言ったら通じたけど、ものは無かった。結局コンビニで果物ナイフがあったので即購入。

 そう、ナイフは竹とんぼ作成かつ果物用。これで今日の仕事は済んだ。宿にもどってロビーに出て、折り紙など優雅な作業のつもり。しかし、優雅というにはほど遠いこの暑さ、とてもとても。結局、部屋に引き上げ、天井ファンを思いっきり回しながら昼までうたた寝タイムに変更だ。

 目を付けていた角の韓国レストランで昼食のカルビクッパを食す。100Bとちょっと高いけど超美味しい。量も目いっぱいだ。満足して帰ってきたが、相変わらずド暑い。

 15時過ぎ下のロビー、誰もいない。ちょっと宿の周りをぐるりと散歩、近くのGH Sawasdee Innのレストランに入る。コーヒー大40Bは高いが仕方ない。しかし、アメリカ映画がうるさいなあ。退屈をまぎらすのも大変。ぼーとしてたら水のポリ瓶持ってかれた。コーヒーと水でお腹がぽちゃぽちゃ状態で時間稼ぎ。

 少し暗くなって気温が下がってきた。ぶらぶら歩き出す。S&Eでいつものごとくビールと水を購入。寄り道、20Bのヌードルを食べながら飲むビールの味は、経済的(廉価)満足感と相まっておいしー。

 この宿のロビーは異常に暑い。明るいので気持ちいいが、それだけ照り返しで暑いということのようだ。日中ロビーに人が集まらないのはそのせいだろう。建物も低く、屋根が焼けるので部屋にいても前の宿より暑さを感じる。部屋のファンの音は昨日の宿より、静かなのが救い。

 20時頃酔いも醒めたので、シャワーを浴びる。そのあとロビーに出てボーとしていると若者の卓球が始まった。それを1時間ほど眺める。携帯電話にひっきりなしに電話がかかってきてゲームが中断する。携帯文化、日本の若者とまったく同じ。

 我が部屋番はB15(2階)、あいにくシャワー室2つのうち1つが壊れていた。それにここのシャワー室は狭いので衣類を掛けておく場所がないんだなあ。

7月19日(土):3日目
 先ず駅へ、切符予約だ。53番バスの停留所を探していると、向こうに舟付き場の看板。気が変わって舟もいいかな。乗り場Banglumpoo13番、川は茶色、泳いでいる人もいなければ、つりをしている人もいない。

 この船着き場は対岸往復の舟と共用だ。シープラヤまでといって乗り込もうとしたら切符切りのおばさんが、"No,big one!"。確かに、でかいのがやってきた。3番のシープラヤ船着き場まで8B。眺めよろし、排気ガス臭なし、オススメ。

 舟を降り、CharoenKrung通りを確認、左折して駅方面へ。途中でパン10Bを食べながら30分ほど歩くとファランポーン駅。
 適当に窓口に行って英語で聞くと2番へ行け。foreigners優先窓口だ。

7/21 ー 7/22
BangkokーChiangmai Train with bed
7/23 ー 7/24
BangkokーChiangmai Train with bed
と書いたノートを差し出して、一応英語で補足説明(したつもり)。
" fan or air?" "fan please." で
BangkokーChiangmai 14:30ー05:35
BangkokーChiangmai 16:45ー06:15
の2枚の切符入手。喋るのが苦手な私にとってノート提示法発見は収穫。

 次の懸案事項、リコンファーム。受話器を取って1Bを入れ、ピッピッピッとプッシュボタンを押す。プー、プー、話し中らしい。さーてと、受話器を戻すが、お金が戻ってこない???焦って、ではもう一度、、、、ありゃ!また戻ってこない。受話器をがちゃがちゃフックかけたりハズしたりしたが、出てこないのがタイ流?

 諦めてinfoの周りをうろうろしてたら、おじさんが話しかけてきた。リコンファーム!というと、こっちこっちと2階の旅行社に連れて行かれる典型的結末。中華航空ですね、リコンファーム手数料50B!。ペーンパイ!(高い!!)。だったら、自分myselfでやります。電話番号おせえて。はい、これこれ。02-253-4242-3(日本予約確認書によれば02-253-4242)

 再チャレンジ、1B入れて、かからなければ何度もかけ直せばいいらしい。やっと電話がかかったあ!日付と便名を告げる。「名前?」「yasuda!」「おお、kyosukeね」。「yes」「で連絡先は?」「宿のPhoneとroomNo、、、、、」等聞かれ、最後に「OK!」と言われてホッ。懸案事項のリコンファームをクリアーして脂汗。

 ナント、9時にはすべての懸案事項解決だ。これでちっとばかし、自信がついたぞ。

 駅からBTS(スカイトレイン)駅方面へ歩け歩け。途中高速道路下でバザー会場あり。日よけ対策にと菅笠のようなベトナム帽子を探すがない。ヘンチャート駅(国立競技場)からサラディーン駅まで20B。20Bで食事OKの実感からするとペーンパイ!(高い!)。

 

  
高架下で見かけたバザー会場             ちょっと高いぞBTS

 駅直下のS&Eでジュースを買ってルンビニ公園へ。池のほとりで子供達の林間学校みたいな一団あり。それを眺めながら、涼みつつ、うとうと暇つぶし。

 BTS沿いの食堂に戻って、昼食ヌードル25B。少し歩いて、シーロムコンプレックス地下の食品売り場で山盛りのサラダを買って、再び公園に戻る。久しぶりのサラダをいただき。池を眺めたり、子供達の騒ぐのを眺めたり、そしてうたたね。木の下は風も爽やかに吹いていて気持ちがいい。しかしここで熟睡すると夜眠れなくなりそう。

 さーて運動、運動。ラマ4世通りを歩いてファランポーン駅まで、30分ぐらいかなあ。途中で金属加工のお店があって、他の実用金具に混じって、針金細工のバイク900Bが展示してある。なかなか良くできている。以前、バイクに凝っていた息子を思い出して、お金が余ったら買ってもいいかな、、と一瞬思った。

 ファランポーン駅について定番・53番バス。繁華街を一周して再び駅前を通過、中華街、花屋街、広場をぬけて、30分ぐらい延々と走る。昨日の記憶を頼りにバスを降りる。ばっちしカオサンに戻る。


カオサン通り界隈


 シャワーを浴びて、S&Eでビールを仕入れ、昨日の韓国レストランへ。韓国人御用達のGHで、ほとんどが韓国人とおぼしき人々が出入りしている。きょうはビビンバをたのんでビールを飲みながらの美味しい食事。満足満足。お腹いっぱい。そのまま宿に帰りバタンキュー。

 さーて、酔いが醒めると暑くてたまらん。ロビーに出る。ここはGH街のはしっこなので人もほとんど通らず静か。ということは外を眺めていても飽きちゃうということでもあり、しばらくして部屋に戻る。

 歯を磨きに洗面所に行ったら水が出ない。シャワー室にいたおじさんが水が出ないぞーと階下に向かって叫んでいる。まもなく回復。

 再び宿のロビーに出て、デレーっと外の通りを眺めてすごす。夜9時やっと涼しい風が入ってきた。たまたまロビーにいた日本人の若者と話をする。バンコクに5年近く通ってきている。これからインドへ行くそうで「地球の歩き方」を見ていた。

 アルバイトでお金をため、アジア各地を放浪中とか。詩を書いている時は精神的瞬発力が必要とのたもうていた。金があれば西欧にも行きたいとのこと。自由奔放気配の西洋人BPに比べるとJapanese BPの彼が真面目ソーに見えるのは日本人的偏見でしょう。

 「ところで、チェンマイに行くんだけどオススメの宿ないですか?」と聞くと「駅前にそれらしき人がたむろしているのでついていきゃあいいです。100Bでまあまあの宿に泊まれます。」おお!楽勝ですね。

★★★バンコクからチェンマイへ★★★

7月20日(日):4日目
 10時近く宿出発。川沿いの風が気持ち良い。断然バスより舟だ。お坊さんと外国人4,5人が待っている。満杯に近い。タイ美人が乗ってきた。スタイル抜群、白のブラウスに黒のパンツ、くびれたウエスト、お尻がぴっ、長い髪、浅黒い肌、、、、。

 

  
 
排気ガスなしで街へ出るにはピッタシの舟、8B(バーツ)

 舟着き場サトーン0番、ぴったしBTS駅の下、階段を昇ってサラディーン駅。切符は行き先番号を押してからお金を入れるタイ方式。

 冷房の効いたJapanese食堂でラーメンセット80B。バックグラウンドミュージックはチャゲアスの”Say yes”。好きな歌だ。落ち着くね。朝早いのでお客はまばら。日本の平均的レベルのお味、不味くはないがおいしくもない。


食べた後じゃあ意味ないか、ラーメンセット

 さあ、飲み物と水を仕入れて昨日の暇つぶし場所、ルンビニ公園へ。昼寝をして13時頃ラマ4世通りを駅へ向かう。そう言えば今日は日曜日。大抵の店が閉じている。買おうと思っていた針金細工のバイクのお店も閉まっていた。

  
 お昼寝、暇つぶしに最適、ルンビニ公園

 14時、駅の電光掲示板でチェンマイ行きのホーム番線を確かめる。最後尾の列車、乗り込むと一番後ろの席だ。既に数名が車内で荷物の整理中。ファンが回ってまあまあの風が吹き付ける。

  
 
昼14:30発ー朝5:35着・チェンマイ行き寝台列車、お昼に出て朝に着くゆったり?列車

 列車は時刻通り出発する。アユタヤなど何となく聞いたことのある駅を通過し、列車は進む。進行方向を向いているので、窓から吹きこむ風が煩わしい。途中で若い現地女性が向かい席にお見えになる。

 窓からの風と強烈な西日が差し込むが、これを避ける方法はない。ベッド下段は進行方向向き座席(私)、ベッド上段は逆向き座席(女性)。暇つぶしに雑談などできればいいのだが、不勉強故沈黙&うとうと作戦。列車は乗客に遠慮するようにこっそり出る。そして全速力で走る。

 前の彼女が果物を買ったので私も同じもの、周りの数人も同じ果物を購入。しかし、美味しくなかった。彼女に悪いので半分ぐらい食べた。ほとんど味がなく、歯ごたえがあって、色は黄緑。塩を付けて食べる。

 22時、乗務員がベッド作りに回ってきた。1つ1つシートを掛け、枕カバーを掛け、カーテンを取り付け、うーん、ご苦労さん。寝心地は適当に風も吹きこんで、半袖Tシャツ一枚で朝まで。ザックは小さいのでそのままベッドに持ち込み、抱いて寝ました。

7月21日(月):5日目
 最終駅だし、大きな声で起こされるのでそのまま寝ていても大丈夫。顔も洗わず、もちろん髭も剃らず、ザックを背負って列車を降りると宿斡旋人が声をかけてくる。無視して進むが、別に当てがあるわけではない。ベンチに座ってさあドウゾ。宿斡旋人のおじさん約1名とGH100Bで同意し、彼の車に乗り込む。1昨日の彼の話ではこれでいけるハズ。

  
    
情報ゼロでチェンマイ駅到着、さあどうする。  これは私ではありません、私を勧誘したおじさんデス

 橋を渡り、城壁から街中に入って肝心のGHへ。しかし、満杯デスとあっさり断られる。おじさんはお金にならない私を差し置いて、そこで拾ったこれから駅に行くという観西洋人BP数名を乗せて今まさに出発せんとす。ナント別のとこ紹介してよ!という私を無視して行ってしまった。一人残され呆然自失。

 適当にそこら周辺をさまようが、GH街ではなさそっ、全くそんな雰囲気はない。街のほぼど真ん中らしいが、あいにく、地図も持ち合わせていない。宿に関する情報は何もないモラトリアム状態。さあ、どうする。

 その1 ゲスハオ・ユーティナイ?(ゲストハウスは何処?)と尋ねる
 その2 ツアー会社みたい看板があれば飛び込む
 その3 旅行者みたいな人が歩いていたら尋ねる。

 近くの食堂を準備しているおばさんに「その1」するが判らないという。「その2」はなかなか見つからない。朝早いせいか、場所柄か、「その3」もなし。

 ヤケになってずんずん進むと突き当たり右手に、rent roomの立て看板。おーっとっと、犬も歩けば棒に当たる。300B、えーい奮発。この際、見つかれば即OKだ。4階、ベランダつき、部屋はきれい。イギリス人経営のせいかな? もち、シャワー・トイレつき。これ以上何を望もうか。これであと50B安ければさらにいうことないが。

  
この辺りには珍しいパステルカラーのゲストハウス。カオサンGHとは雲泥の差、キモチイイ

 早速衣類すべて洗濯&シャワー。最低限の衣類しか持ってこなかったので、えーいままよ、洗濯したばかりのシャツを着てオーナーから貰った地図を片手に城壁西端の食堂街へ繰り出す。昨日までの殺人的暑さから解放されて、街を歩くのは良い気分。

 朝食は見かけた食堂でヌードル25B。そして、自転車借用(パスポート人質)で城外を一周する。車ばんばん排気ガスもうもうはバンコクと全く変わらず。所々で写真撮影。城壁らしいレンガ積みの壁が要所、要所に残っている。車に気を遣いながらなんとか1周する。車に気を遣いながらの運転が、ちょっとつらい。

 交通整理の警官や道路掃除のおばさんなんかがこの排気ガス状態で、マスクしているけど、役にたつのか大いに疑問。
 昼食は今朝ゲスハオ・ユーティナイ?した食堂を表敬訪問し、鶏ごはん20Bを食す。熱いスープが美味しいのでついお代わり。


この食堂は沢山人がいて、ホント美味しかった。店員さんも可愛かった。


 一周しただけでは物足りないので、今朝着いた駅に行ってみよう。Thapae通りは一方通行なのでLoiKloh通りから東(川があるはず)へ向かう。途中変な路地に入って現在地確認不能に陥る。GHやいろいろいろ怪しいお店が延々と続く。昼だからいいが夜はちょっと怖いだろうなあ。

 ここまできたら、自分の方向感覚を信じるっきゃあない。ずんずん進んでいったら偶然にも目指す橋に出た。今朝のGH遭遇に次ぐ、2度目の奇跡。

 橋の袂で警官が数名でヘルメットチェックをしていた。バイクのヘルメット着用は規則らしい。となると、ちょっと離れた道路で対向車にしきりにヘルメットをぽんぽん叩いてお知らせしているおじさんがいる。(この先、ヘルメットチェックあり!!)対抗バイクの若者が???状態だったけど。

 橋を渡って暫く自転車を走らせるとChiangmai駅が右手に見える。駅前には大きな信号はあるが、車はほとんど走っていない。タイの鉄道はマイナーな交通手段らしい。危うく見逃すところだった。


チェンマイ駅前、列車がなければ閑散としている

 駅前のS&Eでビールを買って駅前食堂の豚ごはんをいただく。昨日夕食を抜いたのに、本日3食目。これではなかなかやせられない。アロイマーク!(超美味しい!)

 駅舎内に入ると、白人の団体さんらしき人々が目立つ。うーん、それでタイ鉄道は持ってるのかも。改札はないのでホームは自由に出入りできる。

 戻りはThapae通りをそのまま西へ(街へ向かって)走って、城壁前。なんとなく右横道へ入る。「さくら」なんつう食堂があって中高年が数名が日本語を話してるのを見て懐かしさのあまり飛び込む。日本語放送のTV(集中豪雨画面・衛星放送受信かな)、コーヒーをいただきながら、お店の子供達と折り紙、あやとりをして遊ぶ。


の次はもっと面白い折り紙教えてあげるからね。日本食堂サクラ

 宿に戻って、すぐシャワー、いいねえ。静かできれいで何度も言うけどこの宿はいいねえ。

 19時、夕食を食べに街の南西口にある市場へでかける。この時間、食べ物の屋台がたくさん立つ。揚げパンそしてスイカ。このスイカ口に入れたとたんにちょっと不穏なにおい。日中の売れ残りクサイ。けどしっかり食す。まーだ入りそう。お腹の具合がいまいちだが、そういえば香辛料には殺菌作用があったような。唐辛子を沢山入れて、ヌードル25B。

 満足して帰宿。そう言えば油ものとスイカの食べ合わせは良くないぞ、正露丸しよう。

 当地のヌードルはいずれもぬるい。外が暑いから食べ物はぬるくていいってこと?料理の熱さも味のうちという感覚がないのかな。ところが、ご飯ものに付くスープだけは超熱い。

 えー、オススメ。この地では、自転車大いに利用すべし。安いし、行動範囲が広がる。ただし、車に注意!

   
チェンマイの旧市街はこのような堀で囲まれている


そして旧市街の要所、要所にはレンガ積みの城壁の跡が残っている

7月22日(火):6日目
 起床8時、夜は気温が下がり、毛布を必要とした。折り紙の箱作りで暇つぶし。9時自転車の貸し出し延長手続きに出かける。朝は便秘気味、昨日の正露丸効果か?
 今日は城壁外道路と逆回り一方通行の道路を一周左回り(反時計方向)に走る。城壁北西角に公園あり。ここは寝るのにいいなあ。明るい、清潔な公園。


旧市街西口ゲート前広場、向こうに見えるのは野外舞台

 さらに進んだ城壁西側の市場には食材なんでもあり。小型今川焼?10B、中国ちまき20B、マンゴー8B、ライチ10Bを買い込んで宿に戻る。朝食&昼食兼用です。

  
  
城壁西口にある常設市場、午前=喧噪の館、午後=お昼寝タイム?、夜:屋台食堂オンパレード


 食後、爪を切りながら、滞在が長いと爪切りは必需品を実感。
 汗ばむ気温だが高曇り、すごしやすし。宿に沈してゆったりと折り紙三昧。大きなくす玉と八角形のきれいな箱完成。

 マンゴはこの種の形、何とかならないの。丸けりゃもっと食べやすいのに。ライチはなかなかいける。今度の夜行列車の夜食代わりに持ってこう。ただし、腐りかけは臭いがきつい!

 午後、運動がてら自転車で街に繰り出す。Thaphae通りを東へ(Chiangmai駅、Nawarat橋方面へ)。今回は一方通行の通りを自転車で逆走する。道路左側に黄色線があってその内側に逆走矢印がついている。対向車もよけてくれるので自転車のみ逆行が許されていると勝手に判断。

 Nawarat橋手前を右折する。こっち方面にGH街があるらしい。ずんずん進むがこれといった場所に出ない。学校帰りらしい小学生の団体さんがたむろして、そこに屋台が開いていた。面白そうなんで降りて食体験。そば10Bと、果物瓜と小目玉焼きを小学生に混じって食べる。たのしいなあ。親が車やバイクで迎えに来るのを待っているらしい。うーん送迎があるなんてエリートの子供達かな。


学校帰りの子供達に混じって、たのしーな。中央は私の自転車ダド。

 宿に戻り、シャワーを浴びて一休み、夕食は市場に行こう。

 まず近くのS&Eでビールを仕入れ、最初に食べたあんかけ固焼きそばに再挑戦。ホント美味しかった。

 屋台空き地でこの夜中にバドミントンをやってる子供達がいる。ぼーっと見ていたらお前もやらんかというので30分ほど付きあう。お互いへたなので球拾いが多くて余計疲れる。けっこうな食後の運動でした。

 この市場前を車やバイクがばんばん通る。帰りの横断が一苦労。帰りは自転車だから、多少酔っているけどラクチンラクチン。

7月23日(水):7日目
 起床8時、しっかりシャワーで良い気持ち。

 例の市場へ直行。ライチ10個(夜行列車内で夜食代わり)、ビーフン20B(みんなが回りに集まっていた屋台)、そして焼きバナナ10Bを購入し宿に戻る。さて、焼きバナナの味は?異様な味、私は断固不味いと思う。ビーフンの味はこんなもんかな。

 どうしてタイの警察官はかっこいいんだろう。ピチッとした上下、濃い茶色でよく目立つ。お巡りさんというより、かっこいい街のお兄さんの雰囲気。暑くないのかねえ。汗かかないのかねえ。着替え何着ももってんのかな。いらぬお世話か。

 どうして自転車がはやらないんだろう。メンテも簡単、移動も便利、この街は坂もないし、その上安い。バイクよバイク、そんなに急いで何処へ行く。よーするに見栄だなきっと。

 今日チャックアウトだねと宿主が話しかけてくる。10時に出ます。"No problem!" 

 さて、自転車を返してパスポート受領。パスポートを安全に保管してくれていると思えば、持って歩くより安全だ。

 宿をチェックアウトしてぶらぶらと公園に移動。ござ10Bを借りて木陰で涼む。ナイフを取り出して、竹とんぼ作りと昼寝を交互に実行。竹とんぼ、羽根のバランス(左右重さ)に気を付ければだいたい良く飛びます。追っかけてると一瞬子供に帰れます。

  
  
旧市街北西角にあるこの公園で列車出発時刻まで暇つぶし

 側の木に立てかけたザックに、アリんこが一杯まとわりついているじゃないですか。払うのに苦労した。置き場所注意。果物売りが回ってきたので瓜10Bを所望。この手の果物は大抵どこでも10B(シッバー)。アローイマーク!

 タイに着いた当初は暑さで油っこいものは口に入らなかったが、最近食べられるようになった。そろそろ当地の気候に慣れてきたからか。身体が慣れるのに一週間はかかるのだろうか。

 公園を出て、15時予定通り城壁の出口着。ここからThaphae通りに入ると、家具屋、雑貨屋、その他お店が延々と続く。橋を渡って、商店街が切れ、露店街になったところで右手にChiangmai駅が見えてくる。これまで自転車で2度程来ているのでばっちり覚えた。徒歩約1時間半。


駅正面、列車の発着時にはトクトクや乗り合いタクシーが次々と。

 S&Eでビール、食堂のおばさんが親切でニコニコしながら対応。その笑顔超うれしいよおばちゃん。ヌードル2杯も食べてしまった。お茶までサービスされる。雨がちらほらちょっと涼しくなってOKモード。


またチェンマイに来たら、必ず寄るからね

 車内は9割以上西洋人ばっか。でかい犬が乗ってるけどタイ鉄道はOKらしい。犬は苦手だが吠えないので許そう。時刻表通り出発。食事注文取り120B、安くても80B。ペーンパイ(高い)!もうヌードル2杯で腹ごしらえしたし。向かいは英語圏のお兄さん。80Bの食事を前に高いねえと英会話しただけ。ライチをおやつ代わりに食べて寝る。今回は20時頃ベッド作成に来た。即就寝。

★★★チェンマイからバンコクへ★★★

7月24日(木):8日目
 6時すぎ列車はファランポーン駅着。トイレを探す。改札内にあると思うのは日本の常識。改札口を出た待合室に有料トイレ2Bがあるのはタイの常識。大きな待合室の向かって右手にあった。子供の後ろなら良かろう。予想に反して、この子の場合は大人の2倍かかった。よっぽど溜まっていた。いや丁寧に洗っていた。どっちでもいい。ウンが悪かった。

 外に出ると雨模様。そそくさと、53番バスでカオサンへ。試しにもう少し先まで乗ってみよう。カオサン通り入り口方面に行くのかなと思ったら、左折してどぶ川を渡ったので慌てて降りる。このバスはカオサン通りをかすめて通るようだ。

 例の路地に入って宿を探す。狭い路地の又路地。ここらあたりはきっと空いてるだろうと思った。しかしほとんど空き部屋なし。夏休み時期に入ってBPがどっと増えたようだ。仕方がない、寺院まわりのさらに奥に入って薄暗い緑のトンネルのChai'sGH150B。100Bを目指したが、2.3軒断られて弱腰になっている。つい150BでOKしてしまった。


寝られればOKだものハード的には満足、しかし、、、

 先の100.120Bの宿よりは確かに部屋はまし。フック3個あり、引っ掛けバー2本あり、鏡台あり。しかし、土足厳禁がわずらわしい。従業員の態度も無愛想。第一印象が悪いし、、結局最後まで悪かったぞ。Airportバス?自分でテキトーに予約せいって。それぐらいサービスしてくれてもいいものを。

 シャワーを浴びる。出はよい。ドアが鏡になっている。引っ掛け金具もある。これも以前の宿より良し。カギは部屋の電気のスイッチと連動しているハイテクぶり、ファン、照明をそのままに外出できないようになっている。省エネぶりにに感心。

 お昼までうつらうつらして13時。この先、GH MerryV付設のインターネットカフェでAirportバス80B予約。ついでにインターネットで家に予定通り帰国しますのメールを打つ。これでもう帰国準備は整った。首尾は上々。

 しばらく歩いて行くとAirportバス50Bなんてえのがある。オーノー。急がば回れ?もうちょっと歩き回ってから選べばよかった。昼食分。 

 食べ物を仕入れて帰ってくると自分の部屋に持っていくな!と従業員に注意される。おれの勝手ジャンか。ちくしょー。仕入れた揚げ餃子、パイナップル、小型今川焼きを平らげる。うう、それにしても自分の部屋で食う権利がないなんてどうかしてんじゃないのかこのGH。この辺りから、だんだんむしゃくしゃしてきた。

 真夜中1:00から早朝5:30は出入り口完全閉鎖。それ以外の時間は従業員がお客の出入りをチェックするというシステムらしい。我々従業員が厳密に管理しているから大丈夫と思わせたいらしいが、従業員に悪がいたら、逆にアブナイ?よね。しかし、今さら宿を変える語学力と気力なし。

 外は雨がしとしとぴっちゃん。今の時期、雨期っていうのか。先日までの、あの暑さ何処へ行った。

 デジカメモニタ電源入れ放しで放電してしまった。いろいろな意味で緊張感が失せてきている。気をつけよう。S&Eで電池を買い、公園へ夕焼けを撮りにいく。しかしあいにくの曇り空、ざんねん。女子高生だの、おばちゃんだの、二人連れだのいろいろな人がいるので、みているだけで時間つぶしできる。しばらく、ぼーっと川を眺める。水系の景観は癒しになる。

  
  
ちょっと歩くと雑踏のカオサンとは無縁の静かな公園もあります

 宿に戻る途中でカレー屋さんでカレーい、カレーい、カレーを食べた。ホントにカレーいくて額から脂汗、喉から火が出る。こりゃあたまらん。帰りに果物瓜10Bで喉をゴマかす。

 宿に帰るとロビーでサッカーのTV中継。しばらく見ていたが、従業員が前の方で、でれでれし始めた。見えねえじゃんか。タイとリバプールの試合。そう言う態度だからタイが負けるんだよー。前半戦で1対0、ざまあみろ。後半開始2対0になって、従業員の態度にアホらしくなって途中退散。

 ここの従業員は怪しいぞ。たまたま戻ったら従業員が別の泊まり客の部屋から出てきた。信用できんなあ。皆さんこの宿やめといた方がいいデスよ。

7月25日(金):9日目

 そう、この宿は部屋に外かぎをかけるフックが付いていない。ということは従業員を信じなさいということになる。私は信用しないね。パスポート、現金等貴重品はすべてザックに入れて出発する。(だからといって絶対安全ではないけどね。そう、荷物をかっぱらわれたらそれまでだから)今日はカミさんへのお土産を買いにバンコク中心街へくり出す。

 舟、今日は雨、風が強くて揺れるし、眺めもよくない。現地のみんなの服装は全般的に質素だ。黒っぽい服装が多い。欧米系の白、明るい色彩は少ない。

 船着き場から、階段を昇ってBTSタークシーン駅。BTSは窓に雨がかかると網目のレンズ効果で俄然外が見えにくくなる。大型ショッピングセンターのある、サイアムスクエアー駅で下車。Starバックスやマクドの前を素通りし、そこから一駅戻りながら朝食すべく屋台を探す。Zenから歩道橋を渡って左手大通りに沿って歩くと屋台が密集していた。

  
  
BTSを降りて、歩道橋の上から朝食屋台を探す、建物は大ショッピングゾーンZEN、World Trade Center

 辛いたれのかかった麺を食べる。はじめて、なかなかの味。見ていると、前にある、ミント、香野菜、モヤシ、千切りキャベツ(すべて生)など適宜入れて食べるシステムらしい。最後はキャベツを手掴みでどんと入れてサラダがわり。

  
  
手前のヌードルに手掴みで野菜を入れて食べる。なかなかの味   甘い小型今川焼き(乾電池は比較のタメ)

 例の甘い小型今川焼き10Bをデザートとする。通り過ぎる人並みを眺めながら、埋没感を楽しむ。さあ、10時になった。そろそろ店も開くぞ。雨は相変わらずしとしと降り。

 Zenのinfoでタイシルクのスカーフは何処?「7階です。」スカーフ3枚1,350Bで購入。1枚600Bから交渉したが、もう少しがんばれたカモ。しかし、生活がかかっている彼らの方が強いのは当たり前。ぼられたとしても、社会貢献したのだと自分を納得させよう。そう、観光客からぼるのは彼らの権利。

 今日の仕事の半分?は無事終えた。BTSに添ってまっすぐ歩いて国立競技場前からファランポーン駅まで運動をかねて歩き出す。立ち止まって地図を確認していると声をかけてくるトクトク、タクシーの運ちゃんが煩い。申し訳ないけど完全無視してずんずん進む。

 最後の懸案事項、息子への土産。ラマ4世通りを行きつ戻りつ例のバイク針金細工のお店を探したが見つからない。たしかショーケースに入っていたのだが。お店の奥に片づけたのか、見つからないものは仕方ない。店構えも記憶になく諦める。祐介、ゴメンね。

 近くのS&Eでビールを買いこんで駅前の食堂に入り、昼食とする。こうやってる時間がいちばん好き。ほろ酔い天国気分で駅前通りの賑わいを傍観する。これで排気ガスがなければ何もいうことなしなのだが。

  
  
鶏肉入りヌードルwithビール  食堂から駅を眺めながら、美味しいね、この食事、このビール。

 このファランポーン駅舎内も好きな場所です。天井が高くて、行き交う人に活気があって、いろいろな人種がいて、自分が目立たなくて、風が足元を通り抜けて。うとうと酔い覚まししながら、時間をすごす。(横になると、係員に注意されるので眠り込まないこと) 今14:30 数日前に乗ったチェンマイ行き列車の出発時刻、思い出が蘇る。


裸足になると床のひんやり感が伝わってきます

 53番バスでカオサンに戻ろう。広場を過ぎて前方に吊り橋の一端がみえたらそろそろだ。高速道路の下をくぐってすぐと覚えたぞ。途中で買い込んだスイカを食べながら、宿に戻る。

 気温が低いので水シャワーは心臓に悪い。恐る恐る急所から始める。これで体の緊張感が取る。どの本にも書いてないけど「まず、急所から」これ水シャワーの極意?

 雨が降ったり止んだりで気分的にもちょっと憂鬱なんだが、あの超ど暑い最初の数日に比べればましか。いーやどっちもどっち。

 散歩がてら外にでる。ナイフ(機内持ち込み不可)と宿の石鹸は道端の「なんでも買いますおじさん」にタダであげる。素直に喜んでくれて、ちょっといい気分。タダだものあったり前か。

 明日帰国、小額コイン消化のため、変なお菓子40B、果物メロン10Bで残りは2Bコイン+2000B紙幣に縮小。そう、紙幣を残したのはもう一度ここタイに来るつもりなのだ。

 宿のオーナーに掛け合うが、チェックアウトは真夜中1時の一点張りで取り付く島もない。こんちくしょーばーかあほちんどんや、この次はお前の宿になんか絶対に泊まってやんねえぞ。外で寝ろってか。くそー。なんてー宿だ。

7月26日(土):10日目
 真夜中12時に目覚まし時計で起床、荷造り。フロントで嫌みの一言を言いたくて鍵でタンタンターンと机を叩くが、だーれも出てこない。ばかヤローー!(と一応、犬の遠吠えをして)目の前のボックスに鍵を放り込んで宿を出る。

 さあ、店の前のひさしの下で寝袋を堂々と広げるのだ。蚊がぶんぶん飛び交うが大したこたあない。我が家の庭のヤブ蚊に比べれば軽い軽い。1時間ほどうつらうつらする。そこそこ寝たところで隣の店(宿のオーナーらしい)の親父に起こされる。

「どうした。家の前で寝るのはやめてくれよ。」「あんたの宿AM1:00チェックアウトだもん、仕方ないでしょ。」「それでどうするつもりだ、ハッキリしろ。」「はいはい。4時には退散しますよ。とにかく、あたしゃあ、金がないからここで寝させていただきます。」「まあ、仕方ないか、4時に出るならゆるそー。」・・・また、戻ってきて・・・・・「ちっと、藪蚊がうるせえだろう。これをやらあ!」蚊よけ軟膏を二つ(10B)投げてよこす。「よし、よし、それぐらいアッタリメエよ。おめえさんたちのアホな規則のおかげでこちとら迷惑蒙ってんだよ。蚊除けぐらい当然だろ。」・・顔、腕に軟膏ヌリヌリ・・「とにかく、とっとと失せろ。」「はいはい、心配しないで明朝には消えております故。」「うーーん、座り込まれねえで助かったワイ。」「そんな無駄なことしませんよ。当方眠いので休ませていただきやす。」
という会話はフィクションであるが、場の雰囲気はノンフィクションである。

 近くに明け方まで開いているSawasdeeInnというお店があるので、4時ごろまで人が通る。聞くともなく聞いていると、英語人種がほとんど。日本人1組だけ。カオサン旅人の英語圏人口密度の高さを痛感する。ところで蚊よけ軟膏の効果は?塗るのを忘れた手のひら側に刺された跡が残っていた。

 それにしても。この時間遊び回っている外国人BPの気力に脱帽。昼間寝ているんだろうか。約1名の肌もあらわな酔って正体もない女性が男二人に担がれて、暗闇に消えていった。

 4時寝袋をたたみ、身支度して歩いて2分のGH・MerryVの前で車を待つ。これを機にここの従業員と思われる若者2名がロビーの掃除を始める。朝早くご苦労さん。
 車はカオサン通りで日本人男性2名、女性1名を拾い、その後、西洋人女性2名追加。早朝、寝ぼけ眼無言のわが日本人4名に代わって、彼女たち2名はのっけから喋りまくっている。勢いがちがうね。車は例のごとく、とばしにとばす。

 車と言えば、バスの運転も荒いし、バイクも前後をフラフラして急に路線変更するし、通行人も勝手に前を横断する。しかーし、バスに乗ってても、歩いてても一度も交通事故を見ていない。よっぽど運転がうまいのか、単に運がよかったのか。不思議の国。

 空港到着。さーて搭乗手続きをしなくてはならない。どこへ行きゃあいいんだ。みんなが並んでいるところに並ぶのか。ちと違うなあ。中華航空を探す。見当たらない。搭乗案内表示モニタを見る。Ter2 CK-ROW12、、これは何だ。2番ターミナルの12番入り口の意。わかればつまらん。そういえばここは1番ターミナルだ。向こうの方が2番らしい。よろよろと移動する。初心者に略語はつらい、えっお前が鈍い?

 搭乗手続きが済んで搭乗券2枚をおし頂きありがたき幸せ。あのたどたどしいリコンファームTelが通じたのに感謝。そのまま搭乗口へ。ここで、空港使用料500Bを支払い、搭乗ゲートへ。


これまでお世話になったトイレとの落差に思わず写真してしまった。

小型シャワーでシュワーするのがタイ式洗浄法

 54番ゲート、周りがガキの声でうるさいのなんの。中国系が特にかまびすしい。寝不足の私は頭が痛くなる。こっちは眠いんだもうちょっと静かにして欲しいね。
 バンコク離陸→→→台北着陸。


 
台北、8番ゲートではさらにうるさい。案内放送も全く聞こえないじゃないか。まいった。

 バンコク発ー台北の機内食と台北ー日本の機内食には明らかに差があった。まず、おかずが一品は少ない。飛行機だって前者ボロ、後者まあまあ。後者は日本経由ホノルル行きらしい。
 日本着夕方6時、手荷物のみ、出入国カードの記入もないのでスイスイ入国。今回はSARS調査票の記入のみ。京成、JRと乗り継いで我が家まで約2時間。さあ、今までのだらだら生活から、頭を切り替えよう。明日からまたフツーの生活が待っているのだ。

★★★ご質問に答えるとすれば★★★

◆トクトク、タクシーは何故利用しなかったのですか。
 値段交渉がめんどくさいから。ぼったぼられた、得をした損をしたという状況になりたくなかった。ちょっと排気ガスが問題だけど、歩くのは全然苦になりません。
どうして観光しなかったのですか。
 現地の人と出来るだけ同じ目線で生活体験してみたかったから。早寝、早起き、今回のタイは観光が目的ではないのです。この次はタイ語を勉強して現地の子供達と遊べるようになりたいです。

◆どうして他の人とお話しなかったのでしょうか。
 もちろん、英語にしろ、タイ語にしろうまく使えないこともあります。一人でじっとしている方が気が楽です。大衆の中に埋没している状態が、私には心地良いのです。

◆金銭感覚について
 10B=約30円ですが、実感としては10B=約100円です。安宿100B=1000円、屋台の食事20B=200円という感じです。1000Bの買物は1万円と考えると価格交渉にも力が入ります。

◆シーツは必需品か
 カオサン100B,120B,150Bの宿にシーツはありませんでした。次回、シーツは持参します。

★★★おじさんBP必携品一覧★★★

◆折り紙
 布施知子氏の「箱を楽しむ」を持参しました。同じ折りの複数枚を組み立てる形式なので目や頭よりも手を使うタイプ。飛行機の中、宿やロビーでひとり時間つぶしをする時に最適。少なくとも折り鶴、だまし舟、やっこさん、ぐらいは本を見ないでも折れるようにしておくこと。子供とお友達状態になれる。特に、だまし舟は折ったあと遊べるのがいい。(ハイ、ぼけ防止になるとも聞いています)

◆竹とんぼ
 羽根材料、ライター、接着剤は日本調達、竹串、加工ナイフ/きり(機内持ち込み禁止故)は現地調達。公園での暇つぶしに最適。刃物を持っているので変に怪しい人は近づいてこない(ホントかぁ)。近づいてきたら、刃物をふりわましてあっちにいけの合図で良い?もちろん一度作ってとばせるように練習しておくこと。羽根のバランスに気をつかえばよく飛ぶ。本人が遊ぶのはもちろんだが、周りの人ともお友達になれる可能性がある。

◆ぶんぶんゴマ
 ボタンと糸。ボタンの大きさはは2cm以上、糸は細い方が良く回る。取り出して、すぐ遊べるし、動きも分かりやすい。公園で遊んでいた子供達にあげたら、面白がって取りっこになった。

◆あやとり
 ひとりあやとり、本を持参して宿のロビーで練習するのもいい。現地の子供用に常に二つ用意していろいろ作ってみせると仲良くなれる。気が合えばふたりでとりっこして遊べる。一応アタシなぜかひとりあや取りができるのだ。これで彼女、彼氏とお友達になれるかもしれません。

オセロ、碁並べ
 ロビーで気があったら始めればいい。100円ショップで売っている。今回は残念ながら、出番無し。
 わたしむっつり右門(死語?)なので人との接触に苦労しています。ひとりぼっちが性に合うとは言え、たまに人と話したくなります。そんな時のきっかけになればいいかなと思って用意しました。

◆ゴムぞうりのオススメ
 ゴムぞうりは良い。何といっても足が蒸れないから。鼻緒ずれはちょっとカッコ悪いけど靴下1枚はけばOK。四国遍路旅1200kmで実証済み。ただし、雨の日のピカピカ歩道や鉄板上ではすべりやすいので注意。

 切符いろいろ:左上辺4枚は飛行機搭乗券、ピンクのカード2枚はニックきChai'sGHのもの、右下三枚は列車の切符(大きいですね)、左下大きな紙は空港両替え証明書、小型の切れっ端はバス、舟の切符、、、など。すぐ捨てる気になれないのは貧乏育ちのせいでしょう。

 現地ではサングラス、ひげ面(剃るのがめんどう)。目が悪いのでホントはかけたくないのですが、甘く見られると災難に合いそうなのでコワモテ風体で徘徊しました。早寝早起きの健康的な生活で、今回心配したお腹は大丈夫でした。

 バッパッカーは若者の特権ではない。リタイアして、自分が蓄積した財をもとに優雅な海外生活をという記事をよく見るが、自分は今その気になれない。ものがなくて、いつも腹ぺこの毎日だったが、輝いていた子供時代。そこにタイムスリップするためのバックパック生活体験も許されると思う。これからも、いろいろな国でそんな生活体験をしてみたい。健康であるかぎり。

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