★★★凝りに凝っている草玩具★★★
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 シュロのような細長い葉っぱを使って作ります。同じものはススキの葉でも作れますが、シュロの方が葉が切れにくく丈夫なので断然編みやすいです。シュロはここ東京近郊では季節を問わず、新鮮な葉っぱを使えるのもいいですね。公園や小川沿いに歩くとすぐ見つかります。
 作り方の基本は「作ろう草玩具」(佐藤邦昭)にありますが、 細かなところでは自分なりの修正を施しています。

◆草バッタ
 最初は前4足の編み出しが面倒なのでもう一本別のシュロを使って、そこに停まらせる形で固定、前4足を省略しました。後ろ2足はそのシュロに刺して固定します。細長い葉っぱにとまっているバッタという風情です。
 作り方を教えて欲しいという同僚に教えたところ、彼は丁寧に編み終えた葉から前4足を編み出しました。それをみて、自分もそのように作ってみたところなかなかいい形になることが分かりました。即採用です。さらにカミさんから後ろ羽根が長過ぎるという意見があって、不要な後ろ羽根を切り取って中心の葉芯を残す形に行着きました。写真に尾っぽがついているのはそのためですが、これだと残した葉芯部分を持ち手にできて具合がいいと思います。どうでしょう。写真で見ても分かるように、かなり本物に近い形になりました、最初に見た人は驚いてくれます。

    

◆草鳥
 これは頭を出す側と尻尾側の編み方を変えました。頭、尻尾とも教本通りに編むと頭が下がった形になり易く、姿勢に勢いがないのです。頭は先頭の穴に2本葉を刺し込まないで作りました。編み方も前方はきっちりと後方はルーズに編むと形がすっきりします。2枚の葉っぱをそれぞれ4分割して編んでいきます。長い尾がカッコいいですね。「鳳凰」「極楽鳥」のように見えます。

  

  

◆龍
 教本通り、交互に長く編んで行くだけでは素朴すぎると感じていました。ニョロニョロ蛇というようですが、その名前からしてインパクトがいまいちです。いろいろ工夫しているうちに龍にしたらいいのではないかと気がつきました。頭の部分をどう編むかが自分なりに工夫のしたところです。最初の編み出し部分を龍の角に見立てて加工しました。髭は芯にする中心葉脈から編み出します。回りの友人に見せたところ頭を上げた方がいいという意見をもらいました。これもありがとう!!即採用です。足もつけてなかなかカッコいい龍になったと思っています。

  

  

◆ストローアート
 ストローアートと称して、フレキシブルストローを使って動静物いろいろなものが作られています。特にその曲がり部を利用して編んだストロー・エビが有名です。編みは草バッタと同じです。ここでは草編みの手法を使って同じようなものを作ってみました。

 

◆指ハブ
 私がボランティア参加しているある科学館の同僚がインターネットで作り方、材料の入手方法を見つけてきました。この手の鮮やかな色の紐は都内でもなかなか手に入りません。たまたま彼の近所のお店で購入できることが分かり、頼んで購入してもらいました。携帯用のストラップに取り付けられるように小さく編んだものも作りました。もちろん編み方は前述した草玩具教本に載っており、シュロで編むこともできます。

  

 

★★★ 草玩具研究室開設 ★★★
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 多摩六都科学館にボランティアとして、週1通っています。草玩具を作っていると興味を示して近寄ってくる子ども達がかわいいですね。しかし、彼らは学校グループで来ているので、時間制限があり忙しい。草玩具を作れるメンバーは私以外にもいて、忙しい子には作っておくから後で取りにきなさいなどと親切だ。でも自分はそうは言わない。その場で最後まで見てくれた子にしかあげない。コンビニエンスショップではないのだ。その作るという作業工程を見てもらうことが大事だと思うからです。
  興味津々の作ってみたいという子には作り方を教えます。でも、最近の小学生はぶきっちょだなあと感じる。草バッタの葉芯を残して裂く最初の作業からしておぼつかないですね。子ども達からナイフや刃物を取り上げた悪影響だと思いますが、これも時代の趨勢でしょう。

 研究室で紹介している草バッタや草鳥は伝承の編み方ですが、自分なりにいろいろ工夫をしています。創作にも興味が湧いてきたので、とりあえず自分の作った作品を記録に残しておこうと思います。草玩具、ストローアートに興味のある方はぜひどうぞ。

★★★公園デビュー★★★

 近所の「井の頭公園」では、日曜日ともなると似顔絵描きや各種アクセサリー、自作の絵はがきなどを売る露店が沢山並びます。本来、公園内ではこのような行為は禁止されているわけで、これまではずっと黙認されてきたというのが実情でした。それが一変して、2007年から登録者(アートキャストというらしい)のみが出展できるというアートマーケッツ制度に変わりました。「アート系の作品の出展を通じ、出展者と公園を訪れる市民が触れ合い、公園を核とする街の賑わいに貢献する」というのがその趣旨らしいです。ここでいうアートとは手作りということでいわゆる中古品や一般市販品ではないものに限定という趣旨で使っている様です。期登録費は初年度12,000円、次年度以降、再登録6,000円です。

 おもしろ半分で出展したミニぞうりや草バッタが売れたので、私もこの制度に応募しました。私の出店風景といえば、 無愛想、無口、かつ、やる気なさそうな目で通り過ぎる人の流れをぼーっと眺めているか、下を向いてひたすら商品の草玩具やぞうりを作っているという状況です。ということで、ほとんど声をかけていただけませんが、時々若者が草玩具などに目を留めて「すごーい!』なんて言ってくれると「ンなこたあねえよ!」とかつぶやきながら、実は天にも舞い上がるうれしさなんですよ。

  

 出店しはじめの頃は布ぞうりやミニぞうりなど一般向けの品揃え、ゾウリ作りの実演もしたが、だんだん情熱が薄れてきた。実用的なゾウリは1000円前後が相場、一足作るのに準備半日、編み半日はかかるので効率が悪い。ミニぞうりは大きさを揃えて形良く作るのがなかなか難しい。ということで一休み。

  

 最近、商品を草玩具や折り紙等に変更した。草玩具はそれまで作って売れ残ったったものと新鮮な葉を使ってその場で作ったものを並べます。売れるのは新鮮な方なので、売れ残りは「1年以上長持ちします」と口上に使います。折り紙は花火やくす玉、マジックローズなどのユニット折り紙。さらに、カライドサイクル、アイソアクシス(紙工作)なども手元に置きます。草玩具が地味なので、折り紙や紙細工をおけば、少しは目立つかなという考えです。
  折り紙、紙細工は全く売れません。「紙=安物」という意識が働くのでしょう。なので、気に入った子供たちに無料、あるいは草玩具のおまけにあげたりします。草玩具の売上は一日5,6個いけばでオンの字。全く売れない日もあるが、通りすがりに声をかけてくれる人がいるだけで元気が出るので、まっ、いいかっていう感じ。曇り、超暑い日、超寒い日は売れないのでパスという気まぐれ出店。これはアートマーケットのイベント「ワークショップ」出店で草玩具の作り方を教えているところ。折り紙や紙細工も実演付き。

  

 

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